南の島でカゴを編む⑥
さて、イベント出店を安請け合いしちゃったnaya。
割り当てられた販売スペースを埋めるのに、
カゴが10や20じゃ足りないよ!∑(゚Д゚)
毎日毎日、ひたすら編む!
出勤前に編む!!
帰ってきてから編む!!
しまいには勤め先まで持ち出して、休憩時間に編む!!
当時パートで勤めていたホテルでは
「フロントのnayaさん、カゴの副業始めたんだって」と
すっかりウワサになっていた。
そして、本末転倒!?
休みの日にも引きこもって編んでいて、すっかりカゴ教室から足が遠のき、
イベント終了後も委託販売に追われ、気にはなっていたけれど
先生に会ったら何て言おうか考えると、ますます気が重くなり・・・・・・
先生、「やっぱりアイツは口だけだった」と思ってるんだろうなぁ・・・・・・
でも、やっぱスジは通さないきゃダメだよなぁ・・・・・・
*****
そしてすっかり疎遠になっていた、数か月後のある日、
思い切って、南城市のアトリエを訪ねてみた。
naya「先生、ご無沙汰してます」
アトリエの庭先には、刈り取ったクバの葉の山。
先生は、ヤシやクバなど自ら採取したものを資材に加工し、
誰にもまねできない、まったくオリジナルなカゴを作る。
シンプルでありふれたカゴを求める私とは、真逆の存在だ。
始めは「好みが違う」なんて生意気言ってたけど、
何十個もカゴを編むうちに、先生のすごさが改めて身に染みた。
こんなたわけたド素人が、
なんちゃってカゴ作家を気取ってるなんて、調子いいもいいとこ!
怒られたって、呆れられたって、しょうがないよなぁ・・・・・・
naya「全然通ってこれなくて、すみませんでした」
naya「あと私、いま調子こいて、
あちこちでカゴ卸してるんですけど、相談もなしにスイマセン!!」
すると、先生が私をギロリと睨んだ!
こ、こえぇっ!!!∑(゚Д゚)
先生「やっぱりね! アナタはそういう人だと思ったわよ!」
ひえ~~~っ!!∑(゚Д゚)
ごめんなさいーっ!!
∑(゚Д゚)∑(゚Д゚)∑(゚Д゚)
「骨がある子だと思ってたわ!」
・・・・・・・・・・・・へ?
先生は、なぜか嬉しそうに
私を中に迎え入れてくれた・・・・・・。
*****
現在、小川京子先生はアトリエを故郷の宮古島に移し、
地元の人たちも巻き込んで、精力的に創作活動を続けられています。
離島は本島以上に、霊的な磁場が強そうなので、
きっとあの頃以上に、魔女度も増して
ヒリヒリするほど才気ばしった作品を、作り続けている事でしょう。
(おわり)
スタジオゆい