アンダーカレントでボサノバに酔う
ステージ上の人と目が合って
「あ」
って顔をされて、ビックリ!!
だってまさか、覚えてるとは思わないじゃない。
実に10年ぶりくらいの再会だったから。
「覚えてるよ。
離島でサトウキビ刈りしてた、nayaちゃんだよね」
ここは那覇市のライブミュージックバー『アンダーカレント』。
ライブチャージ1000円で、何度もジャズやボサノバのステージが楽しめる
落ち着いた、大人な雰囲気のライブハウスです。
お店のオーナーでギタリストのタカオさんと
初めて会ったのは、もうかれこれ15年前、2002年の3月。
東京で夢破れて地元に戻り、ニート寸前のろくでなしだった私が、
一念発起して、沖縄の離島のサトウキビ刈りボランティアに参加!
笑いあり涙ありの3ヶ月を終え、仲間たちに見送られた
帰りの旅の途中の出来事・・・・・・
人恋しさで立ち寄った、
『アンダーカレント』の前身『グレイス』で
その時お客は私、たった一人。
私だけの為に始まった、タカオさんとワカヤンの
ギターとボーカルだけのシンプルなライブに
いたくいたく感動したのを、昨日のことのように覚えてる。
naya「今の演奏聴いて思い出しました。
私がボサノバ好きになったのって、
あの時、タカオさんとワカヤンのライブを観たからだって」
音楽には全く疎い私が、
ボサノバのCDばかり買いあさるようになったのは
濃密な離島生活を終えて、それまで眠っていた体中の細胞が
目まぐるしく生まれ変わり、新しい自分を構築している最中に
二人のライブが流れ込んで、
染み渡っていったからだと腑に落ちた。
その日はタカオさんと、夜中の3時までお喋りしたよ。
すっかり気持ちが、15年前に戻ったみたい。
気持ちがすっかり停滞して、死んだように生きてた私が、
沖縄に来て、色んな体験をして、再生したのを思い出した。
昨日は奇しくも、父の三回目の命日で
生前は毎日のように電話して、その日あったことを報告し合っていた
あの父に会えないという事実は、未だに私の中で大きな孤独感を生み
身寄りのない土地でひとりという事に
時おり、すごく怖くなることもあるけれど
大好きな両親を置いて、移住したのは
他でもない、私の意志だ。
沖縄でなきゃ、私は生きていけないと思ったからだ。
沖縄に住む幸せを、いま一度改めて噛みしめて
一日一日を大切に、楽しく生きなきゃね。
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