ペッシが帰ってきました!!③(近くて遠い場所)
「あなたのチラシに載っているのとそっくりな動物が、
ウチの冷蔵庫の後ろに隠れてるんだけど」
その言葉に、一瞬息が止まりそうになった・・・・・・!!
*****
飼っていたフェレットのウーマクー・ペッシが行方知れずになって、
3日目の夜かかってきた、一本の電話。
年配の男性の声で「ウチの冷蔵庫の後ろに隠れて、
小さくなって固まってる。あなたの家はどこ?」
naya「バスターミナルのそばです」
男性「じゃあ、バスターミナルまで来て」
naya「はいっ!すぐ行きます!!」
急いで着替えて、家を出る私。
バスターミナルの前まで来ると、相手の方が到着するのを待った。
待つ間、一緒に探してくれていた友人にいち早く知らせようと、電話をかける。
naya「もしもし、nayaだよ。ペッシが居たって、電話が入ったの!」
友人「警察から?」
naya「ううん、〇〇さんて男の人。家の冷蔵庫の裏に隠れてたんだって」
友人「冷蔵庫?」
不審げな友人。
naya「今、バスターミナルの前で待ち合わせしてる」
友人「その人が、ペッシを連れて来てくれるの?」
naya「ううん、『自分じゃ出しきれない』って言ってたから、
これから私がその人のウチに行って、ペッシを引きずり出すことになると思う」
言いながらその状況を想像して、なんだか少し、怖くなってきた・・・・・・
「・・・・・・一緒に行ってほしい?」と、友人。
「・・・・・・うん」と、私。
「・・・じゃ、今から行く」
時刻は、夜の11時を回ったところ。
見知らぬ男性の家に一人で行くって、どう考えても・・・・・・
「あ、nayaさん? そんな処で何してる、こっちこっち!!」
ギョギョッ!?(゚Д゚≡゚Д゚)
突然、背後から呼びかけられてビックリ!?
見れば、バスターミナルの事務所のドアが開いていて、
バスの運転手さん達が、手を振っていた。
あああ、こ、こっち!?
naya「失礼します・・・・・・」
事務所に入ってすぐ右手の冷蔵庫が、30㎝ほど前に移動されていて
その後ろに・・・・・・
・・・・・・・・・ペ、ペッシ!!
思いっきり威嚇して、奥に奥に引っ込もうとしているフェレットは、
まぎれもない、我が家のウーマクー・ペッシ!!
「ペッシ! お母さんだよ!!」
呼びかけて手を伸ばすと、
今まで噛みつきそうな顔をしていたペッシが・・・
す—っと出て来て・・・・・・
私の両手の中に、おとなしく納まった。
*****
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
さっきまでの攻撃的な顔と、打って変わって穏やかになった
ペッシの頭を「撫でていい?」と尋ねてから触る、バス会社の人達。
自宅から目と鼻の先、まっさきにチラシを配ったこの場所に、
ペッシが現れるなんて!!
naya「ずっとここに居たんでしょうか?」
運転手さん「いや、さっき外からトコトコっと入ってきたんだよ」
事務所の机の上には、私が作ったチラシ。
これを見て、すぐに電話してきてくれたんだ・・・・・・
「夢みたい・・・・・・、ペッシが私の腕の中にいるなんて・・・・・・!!
夢みたい、夢みたい!! 夢じゃないかな?
もうすぐ目覚めちゃう!?
ペッシ!!
ペッシいいいいいっ!!!」
ぎゅーーーっっと抱擁っ!!!
ガブッ!!
痛でっ!!!∑(゚Д゚)
思いっきり鼻を噛まれて流血!?
そうこうする内、友人も到着して、
痛みと幸せを噛みしめながら、夢にまで見た家路につきました。
私にはペッシ。
ペッシには私がいる。
マイ・スイートスイートホームへ。
(つづく)
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~ 迷子のフェレット物語 ~
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