南の島でカゴを編む④
このペッシ、ちょっと笑ってるみたいに見える。
晩年の穏やかなイメージが強いけど、
若い頃はこんないたずらっ子な表情も見せてたのねー。
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カゴ教室の先生とひと悶着あった後、
晴れて自分が作りたいカゴを教えてもらえることになったnaya。
naya-okinawa.hatenablog.com
あれから先生は、すっかり私を
問題児扱いするようになったけど(無理もないが)
なんせテキストも何もない、先生が作るのを見て覚える、
昔の徒弟制みたいな教室だったので
忘れぬように家で手順をパソコンでおこし、
同じカゴを5個作って復習するという念の入れようで
昔からほんとに問題児だった私にしては珍しく、
まじめにカゴ編みに挑んでいた。
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私以外の生徒さんたちは、みなさん品の良いマダム。
なにやら発表会のようなものに向けて、製作しているようだった。
「すごい技術ですねー! 売れば良いのに!!」と感心して褒めると
「まさか、まだまだよ~」と、ご謙遜。
「そんだけテクニックがあれば、もう自分で
教室できちゃうんじゃないですか?」
と、また問うと
「まさかまさか! 先生みたいには全然!!」
いや、ウチの先生と比べたら、そりゃ比較にならないつーか、
なんせ魔女だし・・・・・・(まだ言うか!)
先生「そう簡単になれるもんじゃないのよ」
ギクッ!聞かれてた!?
先生「私はカゴの講師になる為に、資格を取ってるの」
えー!? そんなの取らないと、なれない世界なの!?∑(゚Д゚)
先生「ま、無くてもなれるけどね」
なれるんかーい!!∑(゚Д゚)∑(゚Д゚)
でも、モノ作りに対して非常にストイックな先生。
なんと新月の夜には、禊するという。
naya「みそぎってなんすか?」
先生「海に入るのよ」
海に!? 夜に!?∑(゚Д゚)∑(゚Д゚)∑(゚Д゚)
工芸の世界って恐ろしい・・・・・・!!
生半可な気持ちじゃできないことは分かりました・・・・・・
月明りもない真っ暗な夜に、海辺で魔女と出くわしたら・・・
私、腰抜かすと思う・・・・・・
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そんなある日、新都心の『沖縄県立博物館・美術館』で、
見覚えのあるオブジェを見かけた私。
広いホールのあちこちに、巨大な多角形の立体が展示されている・・・
なになに・・・・・・
『プラトンの立体』・・・・・・?
あ………っ!
これって、先生の!?
ウチのせんせー、もしかして・・・・・・
スゴイひと・・・・・・???(やばい)
(つづく)