Feekazi

たとえばこんな沖縄暮らし

南の島でカゴを編む③

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玄関で見上げるペリドット・ペッシ。嫌な予感しかしない。

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予感的中! やーめーれー!!

 

はてさて・・・念願かなって、隣町にカゴの教室を見つけたnaya。

naya-okinawa.hatenablog.com

  

カゴ編み教室初日。

私の他に3~4名の生徒さん達が、めいめい作りかけのカゴを取り出して、
先生に分からないところを聞きながら製作を進めていくスタイル。

 

ある生徒さんが「先生、次はこのカゴを作ってみたいんですけど」
と、教室にある本のページを指さすと

先生が即座に、手順や編み方のコツを教えていくのは流石!
なるほど、雑誌の切り抜きとか持ってきても対応してくれそう。ムフフ。

 

naya「えっと先生、私は・・・・・・」

先生「アナタはコレ」

 

え?

  

渡されたのは、一本の籐(とう)。

 

先生「今日は、乱れ編みの毬(まり)を作ります」

 

 ・・・・・・・・・・・・ま・り?

いや、日常生活で、籐のまりとか使わんし。
・・・が、ここは我慢。我慢して・・・・・・

 

naya「ま、まり、良いっすねー!やったー♪」

 

次回、次回からが本番だ・・・・・・

 

******

 

そして翌週、今度こそ、雅姫がこ洒落た感じで下げている、
野イチゴでも摘んじゃいそうな、可愛いカゴを作るんだと
意気込んで向かった教室。

Basketry いつもかごと一緒に (LEE)

Basketry いつもかごと一緒に (LEE)

 

  

naya「せんせー、せんせー。今日はこう、
持ち手の付いた手提げみたいなカゴを作りたいんですー」

ところが先生が出してきたのは、昭和な感じの飾りカゴ。

 

先生「今日は果物カゴを作るわよ」

いや、果物カゴとか使いませんし。


先生「今日はこのカゴ、次回はトレイ。その次は・・・・・・」

と先生が広げた初心者用スケジュールは、先の先まで埋まってて
・・・・・・それが、なんというかその・・・・・・

 

「先生の好みと私の好みは違うんですー!」

  

・・・・・・とはもちろん言えるはずもなく、この日も釈然としない思いで、
果物カゴなるものを、渋々作らされたのでした。

 

*****

 

そして、今日が3回目のカゴ編み教室。

今日こそは! 言うぞ!!

 

意気込んで向かった、カゴ教室。
たまたまその日は、私だけでした。

 

naya「先生、お話があります!」
神妙な面持ちで、先生の前に5~6冊の本を差し出した。

 

naya「私が作りたいのは、こういうのとか、
こういうのとか、こういうカゴなんです!!」

 

先生「ものにはまず、順序があるの。まずは技術が大事。
私の言う通りに進めていけば、一通りのモノは作れるようになるから」

 

naya「私はいろんな技術はいらないんです。
基本的な少ない技法でできる、シンプルなカゴが欲しいんです!!」

 

 生意気言ってるのは分かってる。
先生の言うことが、正しいってことも。

 

でも、私の頭の中には、欲しいカゴのビジョンがハッキリあって、
それは本当に、シンプルで素朴なカゴ。

 

自分にブレない確かなものがあれば、他の作品を見ても、
テクニックを身に着けても、ブレることなく
自分が作りたいものを作れるんだろうけど

 

私はきっと色んな技を身に着けたら、それら全部を盛り込んだ、
ダサダサなものを作ってしまう自信がある!(どんな自信?)

 

色んな作品を見たら、何が作りたかったのか
見失っちゃう自信がある!(だからどんな自信よ)

 

先生の言われるがままに課題をこなしていたら、
1年後には謎のオブジェを作っている自信があるよ!(こらー!)

 

***** 

 

強情な私を説得しようとする先生。

譲らない私。

 

10分、15分、20分と話し合う内に、とうとう先生が折れた。

 

 

先生「もう・・・・・・、好きにしなさい!」

 

naya「・・・・・・え? あ、、やったー!!!」

  

 

いやぁ、ワガママも言ってみるもんだ!!
こんな我の強い生徒は初めてだったでしょう、申し訳ありません先生!!

  

naya「じゃあ、そうと決まったら先生、
さっそくこんなカゴが作りたいんですけど・・・・・・!」

 

貴重なレッスン時間、1秒たりとも無駄にはできませんよっ!

 

(つづく)

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