Feekazi

たとえばこんな沖縄暮らし

わが青春のオーチョ

那覇市の金城ダムのそばにある、お気に入りのBAR『オチョリオス』。

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その立ち退きと、リニューアルオープン時の心情を描いた
【愛しのオーチョ!】(2010年7月5日投稿)をアップしました! 

naya-okinawa.hatenablog.com

 

オーチョを初めて訪れたのは、11年前。

沖縄に移住したてのホヤホヤの頃、一目惚れしたイケメンと
やっとこぎつけたファンミーティング(デートではない)の日に

よりにもよって県外から、友人たちが大挙して訪れた!Σ(゚Д゚)

 

 

ケンスケ「お母ちゃん、何時から合流できる?」(←メール)

 

 

ちっ、邪魔くせぇ!

しょっちゅう入るメールにイライラ。
これじゃ落ち着いて、イケメンとのディナーも楽しめない。

 

仕方なく、しぶしぶイケメンに

naya「・・・・・・悪いけど、この後昔の友達と会うんで、
そろそろお開きに・・・・・・・・・・・・」

でも、やっぱり名残惜しくて

 

naya「良かったら、一緒に行かない?」

 

*****

 

沖縄都市モノレール『ゆいれーる』で、仲間たちの待つ首里まで
向かうあいだ、夜景を見下ろすイケメンの整った横顔に魅惚れつつ

彼をみんなに引き合わせることを、私は激しく後悔していた・・・・・・!!

 

*****

 

そうしてたどり着いたのが、当時首里城の龍譚池となりにあった、
かつてのオチョリオスこと、通称『オーチョ』。

1階はカウンターのみで、その日は2階の広い貸し切りスペースへ通された。

 

案の定、男連れで現れた私にみんなビックリ!!

 ケンスケ「お、お、お、お母ちゃんが!おお男と一緒におる!!??」

 

これだよ……!!

  

私は本格的に移住する2年前、プチ移住と称して、
沖縄県糸満市にある『糸満自動車学校』の合宿で、車の免許を取った。


学生でにぎわう夏休みシーズンを避けたら、色々訳アリの、
下は17才から上はアラフィフまで、個性豊かな面々がそろい

毎夜毎夜飲み明かし、語り明かしたあの経験が、
今の私の人格形成の核をなしているといっても過言ではない。


・・・・・・で、その時ついた私のあだ名が

 

ケンスケ「ねーねー、お母ちゃんてばぁ!」

 

黙れっ!!∑(゚Д゚)∑(゚Д゚)

  

「お母……?」不思議そうなイケメン。

 

「nayaちゃんは、俺らの間では、
『お母ちゃん』とか『寮長』って呼ばれてたんだよ」
サックス奏者の上さんが、余計な説明を始める。

 

上さん「なんていうか・・・・・・仕切ってたから」

  

印象悪いわ!!∑(゚Д゚)

  

「nayaさんが…!あぐらをかかない!?」
正座の私に、驚愕するアラフィフ・ダンディ林さん。


「いつもは胡坐なんですか?」
って、イケメンも聞くな!(怒)


「基本ヒザ頭は、INよりOUTだね」

 

ガニ股かっ!!??∑(゚Д゚)

  

「そんな女らしいお母ちゃんも・・・」そうだケンスケ、可愛いだろ?

「き・も・ち・わ・る・い・ゾ♥」

 

死なすっ!!

 

「やっさんて言うんだ・・・・・・、カッコイイね・・・」
ケイちゃん、惚れるなよ???

  

「nayaが!nayaが!! あの『人を好きになったことがない』って
酔って泣いていたnayaが・・・・・・っ!!」
あげく、酔っぱらってすっかり出来上がっているサワコめが、
人の秘密をぶちまけ、ヒーヒー笑いよった!!∑(゚Д゚)

 

*****

 

すっかり居心地が悪くなって、階下に逃れた私・・・・・・。
1階ではお店の女の子が、ひとりカウンターを拭いていた。

 

「はじめまして、nayaです。
さっきはちゃんと挨拶もできなくて・・・・・・」


「アイです、よろしく」

 

私の妹と同じ名前。
妹とはいえシッカリ者で、一番頼りになる末っ子。

 

naya「この店、アイちゃんが作ったの?」


アイちゃん「うん、作ったといっても
居抜きの店舗で、ほとんどそろってたんやけど」

 

オチョリオスとは、愛ちゃんが京都に住んでいた頃に働いていた店の名で、
たくさんの思い出が詰まっている、大切な名前なんだそう。

その頃の常連さんが、サックスの上さんで、
上さんの紹介で、今日この店が糸満自連同窓会の会場に選ばれたのだ。

 

naya「なんだかすごく落ち着く。良いお店だね」


アイちゃん「ありがとう」

 

 

 

 それから色々、話をしたよ。

 

自連の仲間の前だと、粗野にふるまっちゃったり、
イケメンの前では、挙動不審になる私だけど

初対面の愛ちゃんの前では、なぜだかすごく素直になれた。

  

愛ちゃんには、人の気持ちを柔らかくほぐす何かがある。

  

最高に面白くて、素晴らしく頭が切れるから、
おなかがよじれるほど、笑わせてくれるし。

まだうら若い女の子なのに、腹が座っていて堂々としてるから、
めんどくさい酔っ払いに、絡まれそうになっても、
毅然とした態度で、割って入ってくれる。

 

そして何より、優しくて懐が海のように深い。

 

*****

 

あれから11年。

 

私は何度もなんどもオーチョに通い、
彼女の前で泣き、笑い、秘密をたくさん打ち明けた。

 

たったひとり、寄る辺もない状態で始まった
私の沖縄移住生活が、こんなにも長く続いた裏には 

オーチョとアイちゃんの存在が、大きな役割を担っている。

 

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アイちゃんお手製の旨すぎるスパムおにぎり

 

 

 

cafe & bar OCHORIOS